キャプテンスタッグ販売のカマドスマートグリル。小型のバーベキューコンロ&焚火台で、1台2役と便利に使える上に、B6サイズと小型で、さらに折り畳みまで出来る人気のキャンプギアです。
最近、改良版が新たに発売されたそうで、さらに人気が出てきそうです。
私も昨年購入して以来、何度も利用しています。
小型で便利に使えることもカマドスマートグリルの魅力ですが、私がこのキャンプギアを愛用している理由は別のところにあります。
それはユーザーが使い道に合わせて手を加える余地が多いということです。
上の記事でもやっていますが、カマドスマートグリルはそのまま使っても便利ですが、何かと組み合わせて使ったり、ほんの少し改造を加えたりすることで劇的に使い勝手が向上します。
もともと小さくてギミックの多い商品なので、特別な道具や技術がなくても、100円ショップの商品との組み合わせなど、アイデア次第でいくらでも工夫や改良を楽しめます。
そんなわけで、今日はカマドスマートグリルをちょっと改良して、遊んできました。
モンハンみたいに肉の塊をグルグル回して焼いてみたい
あれ、何ていうのかね。名前在るなら知りたいのだけれど、焚き火の上でデカい肉の塊をグルグルと回して丸焼きにする奴。
見出しにしておいてよく分かっていないのだけれど、モンハンって人気ゲームでもそういうシーンあるんでしょ?「上手に焼けました〜♪」みたいな。
とにかくね、あのグルグル回すのをやってみたかったの。昔から。
男性読者にならわかってもらえるよね。子供の時、あのグルグルで焼いた肉を喰ってみたいと思いませんでしたか?
でね、Amazonにならあるかもしれないと思い、探してみたわけ。
すげぇよなぁ。あったよ。コレだよ、コレ。このグルグル回す奴だよ。私の欲しいものは嫁以外なら何でも手に入りそうだなAmazon。
だけれど、ちょっとお値段がお高くありませんか? そしてソロキャンプで使うにはデカすぎる。これで焼くようなサイズの肉は流石に一人では喰いきれない。
探してみましたが、やはりどれも割と大きめのサイズ。
このグルグル回す奴ってイベント性が高いので、家族や仲間内で集まってのキャンプでワイワイ言いながら楽しむってパターンを想定しているんでしょうね。まぁ、当然と言えば当然です。
しかしねぇ、無いと分ると俄然燃えてくるんですよね。
無いなら作れば良いじゃない。
カマドスマートグリル用グルグル回す丸焼き機
我ながらヒドいネーミングだ。しかし、他に名付けようもないしな…
まぁいい。とにかく、肉の塊をグルグルと回して焼くためのお一人様向け丸焼き機をカマドスマートグリルに合わせて作ってみました。
材料は100円ショップのブックスタンドとBBQ用の金串のみ
まず材料。以前100円ショップで買ったステンレス製のブックスタンドです。
写真を見てもらえばわかるように少し曲がっています。重量がかかると曲がってしまう貧弱な作りです。
あまりに強度不足で、本来のブックスタンドとしての用途ではまるで役立たずだったのですが、その貧弱さゆえに加工しやすく、この度、めでたくお一人様用丸焼き機へと生まれ変わることとなりました。
このブックスタンドの他にはBBQ用の金串を使います。
ブックスタンドを折り曲げて、穴をあければ出来上がり
さて、ブックスタンドの加工ですが、これも非常に簡単です。
まず、ブックスタンドを「えいっ!」と曲げます。
チョッと体重を書ければ簡単に曲がります。この際、完全にピッタリと折り曲げる必要はありません。ある程度隙間が残るくらいまででOKです。というか、絶対に隙間を残してください。
これを2つ準備し、スタンドの底辺部分の同じ位置に穴をあけます。
こんな感じです。
カマドスマートグリルに丸焼き機をセットする
穴をあけ、土台部分を曲げたブックスタンドをカマドスマートグリルの側面に設置します。
上部のゴトクを外し、スタンドを曲げてできた土台部分の隙間で、カマドスマートグリルの側壁を挟むようにします。
BBQ用の金串ブックスタンドにあけた穴に通します。金串の一方を曲げて、グルグル回すときの持ち手とします。
写真では1本の金串しか映っていませんが、丸い串一本では、これを回しても串だけが回り、肉が回ってくれませんので、実際に使う時にはもう一本金串を刺します。
これは使ってみての感想ですが、「穴」ではなく「切れ込み」の方が良いかもしれません。食材を刺した状態の金串の取り扱いが少し不便でした。
さて、これでお一人様用グルグル丸焼き機の準備は完了です。あとは焚き火をして、肉を焼くのみです。
一人用丸焼き機試運転
使ってみると問題点なども見えてくるものなので、試運転として、実際に肉を焼いてみました。
まずは火をおこします。
通常でしたら薪を継ぎ足し継ぎ足し使うのですが、薪を燃やした場合は煙がたくさん出てしまいます。スキレットなどを使う場合にはこれでも良いのですが、今回はそうもいきません。肉を直接焼くため、あまり燻され過ぎるのは避けたいところです。
そこで、今回はまずは大量の薪を燃やし、あらかじめたくさんの熾火を作っておくこととしました。
カマドスマートグリルは構造上、沢山の薪を入れると崩れて外に落ちてきてしまうので、このように100円ショップの金網で壁を作って外に出てこないようにしています。
最初から炭を使えばもっと簡単でお手軽だと思います。そうしていないのは、私が落ちている枯れ枝を薪にして焚き火をするのが好きだからです。この煙い感じと、炎の揺らめきが落ち着きます。
薪を沢山燃やし、熾火となって安定してきたらいよいよ肉を焼きます。
肉は安いオージービーフです。多めの塩コショウとバジルで味付けしてあります。表面が乾燥することが予想されるので、オリーブオイルを塗ってあります。
本は支えられなかったブックスタンドですが、この通り、肉はシッカリと支えてくれています。強度に問題はなさそうです。
さあ。いよいよ肉をグルグル回す時がやってまいりました。
何故グルグル回そうとすると炎が上がるのか。
炎にビビりながらグルグル回します。
脂が滴り、それが焚き火の中に落ちるたびに、ジュっという食欲を誘う音と良い匂いがします。
今気が付きましたが、この時、私軍手をしていませんね。素手の状態でも、金串は熱くはありませんでした。ただ、スタンドはかなり熱くなっていたので、肉を炎から降ろすときは注意が必要です。
丸焼きを食す
さて、いよいよ実食です。
外側の焼け具合は良さそうなのですが、内側の火の通りはいかほどか?
直火で塊の肉を扱うのは多分初めてです。スキレットやダッチオーブンとは勝手が違うので、かなり不安です…
いざ入刀。
よっしゃ‼ バッチリ。
外はこんがり、なかは程よくピンク色。見るからに美味そう。
盛り付けて食事にしましょう。
ローストビーフっぽく薄めにスライスしようかとも思ったのですが、折角なので、ワイルドな感じに厚めに切りました。
皿を忘れたので、近くで繁っていた朴葉を皿代わりに盛り付けです。
自家製のマスタードと、ビネガーソースでいただきます。ソースをかける前に写真を撮るべきだったと酷く後悔しています。
マスタードとビネガーソースは以前に記事にしているので良かったらご覧ください。
左上の白っぽい奴はザワークラウトです。肉料理といえばザワークラウトですよね。肉、ビール、ザワークラウト。最強のトリオです。
ちなみにこのザワークラウトも自家製です。スーパーなどのお総菜コーナーなどにキャベツの千切りが半額くらいのおつとめ品になって並んでいると買ってザワークラウトにしています。
千切りの袋を開けて、塩を入れてそのままモミモミ。水気を切って容器に移し、お好みで鷹の爪、キャラウェイシード、ローリエなどを入れておくだけです。
詳しくはこちらをご覧ください。
丸焼き機で焼いた肉の味
スキレットやダッチオーブンで焼いたものと味には特段違いはないように思います。
ただ、やはり焚き火で燻されるので、多少燻製っぽい香りがしました。これは好みが分れるかもしれません。私は結構気に入りました。
っと、ここまでは冷静な味のみの判定。
しかしだ。アウトドア料理ってのは味のみを味わうものにあらず。調理の過程や雰囲気までも含めて全体で楽しむもの。
丸焼き機で肉を焼くのは圧倒的に楽しい
童心に帰って調理を楽しむことが出来ました。こんなに楽しいアウトドア料理は久しぶりです。
考えてみれば、わざわざグルグル回す必要なんてないんです。
素直にカマドスマートグリルの上部にいつものようにゴトクと金網をセットして、肉を一面ずつジックリ焼いていけば同じものが出来るはずです。だって、これだって直火だもの。何がお一人様用グルグル回す丸焼き機だ。こんなものに何の実用性もない。
だけどね。あえて、何の意味もないグルグル回す丸焼き機を使うことで、非日常を味わえるわけです。そこが大事。それがアウトドアの楽しさ。
もう、いまから「次はこれでバームクーヘン焼くんだ‼」と一人で盛り上がっています。
そう。今日、私は肉を味わいつつ、アウトドアの醍醐味を味わった。そんな気がする。
と、良いこと言えた感じがするので、この辺で終わりにします。
次週、「カマドスマートグリルの焚き火でバームクーヘン焼いてきた」でお会いしましょう。
では、また。
記事内で紹介のカマドスマートグリルはこちらです。
最新のカマドスマートグリルでは用途に合わせて炭受けの高さが3段に調整可能になりました。また、色違いの限定品やワンサイズ大きいB5のものも販売されています。