先日の記事の追加解説です。
SOLOストーブを手本に作った自作のネイチャーストーブでお昼ご飯 - ヘソで茶をわかす
順序が前後しましたが、このとき使っているネイチャーストーブの作成過程と参考にしているストーブなどについて書いていきます。
SOLO STOVE(ソロストーブ)とは
私が目指したのは、この動画で紹介されているストーブです。ネイチャーストーブとかウッドストーブとか言われるカテゴリーの物なのですが、とにかくその中でもこのSOLO STOVEは格別に人気があります。
コンパクトで扱いやすいことや、見た目のカッコ良さも人気の理由ですが、一番の人気の理由はその構造にあります。
ソロストーブの構造
ソロストーブは底の通気口から取り込まれた空気が1次燃焼を起こし、暖められた空気が2重壁の間を上昇して2次燃焼を起こすという極めて燃焼効率の高い構造を作り出すことに成功しました。
特許も取得したこの構造により、少ない燃料で十分な火力を生み出す事ができる上、丈夫で軽いスレンレス構造なので耐久性も高くコンパクトで持ち運びに便利です。
(SOLO STOVE ジャパンオフィシャルサイト)
物によっては焚火台と変わらないものや、「ただの缶じゃん!」という具合のものも多いネイチャーストーブにあって、合理的な構造になっているストーブはそれだけでも「使ってみたい。」と思えてきます。
ソロストーブは使ってみたが、買うにはちょっと高い
ソロストーブはとても魅力的です。しかし、しかしですよ。
確認したところ、結構お値段が高めです。安いものでも9,000円前後していましてチョッと購入を躊躇してしまいました。
しかし、二次燃焼を利用したネイチャーストーブというのがどういうものなのか試してみたい気持ちもあります。
ならば、同じ構造のものを作ったらいいのではないだろうか?
二重構造にすれば良いわけなので、このくらいなら何とかDIYできそうな気もします。
制作にあたり参考にしたサイト
前の記事ではsoloのネイチャーストーブを手本にしたと書きましたが、実は正確ではありません。ソロストーブを手本に作られたストーブを真似たというのが正確です。
参考にさせていただいたのはこちらのサイトで紹介されているウッドガスストーブ3号機です。
自作ウッドガスストーブ3号機作成:最近の動向:So-net blog
YouTubeでこのウッドガスストーブの動画を見つけまして、「これは良い!!」と言うことで、参考どころか丸々パクって作っています。ですから、是非この方のサイトと動画もご覧ください。
自作ウッドガスストーブ3号機の凄いところ
このストーブの凄いところは、何よりもその作り方の簡単なところです。工作の苦手な人でも問題なく作れるはずです。
実際の作成の様子をご覧いただきながら、作り方の手順を解説します。
材料
必要な材料はこれだけです。
材料がこのネイチャーストーブの作り方を真似ようと思った一番の理由です。これを使って作ると、ホント、簡単に作れます。
今回作るネイチャーストーブは2重構造になりますので、外缶と内缶の二つが必要となります。
普通、この二つの缶を重ねて使う際に、外缶に内缶がピタリとハマるように綺麗な正円の穴を開けなければならず、これがなかなか難しいらしいのです。
このネイチャーストーブでは、外缶に1Lペンキ缶を、それに合わせる内缶には3号サイズの缶詰を使います。この二つはサイズがピッタリなのだそうです。
実際に大きさを確認してみました。
おっ、確かに良さそうだぞ。
って、あ… あれ?
中に入っちゃった…
先に紹介したサイトではピッタリとハマっていたのですが、微妙に外缶の穴の内径が缶詰の外径より大きく、缶詰は内側に落ちてしまいました。
材料間違えたかな?ペンキ缶によって穴の径が違うのか?
とは言え、ほとんどサイズに違いはありませんでしたので、外缶に使うペンキ缶の穴の縁をペンチなどで内側に曲げて使えば問題はなさそうです。
缶に空気穴を開ける
内部に空気を取り込むための通気口を作っていきます。
ドリルで穴を開けるのですが、金属に直接ドリルの刃をあてると滑って危ないので、紙テープやマスキングテープをはり、その上に穴の位置をサインペンでマークしていきます。
あとはドリルでゆっくりと穴を開けていきます。あまり力任せにグイグイと押し込むと缶が変形してしまいますし、回転が速すぎても滑って危ないです。
内缶の缶詰です。上部に等間隔に穴を開けました。この穴から暖められた空気が出て、その近辺で二次燃焼が起こります(上手くいけば…)。
缶詰の底部はこんな感じです。
空気穴を沢山あけました。最初は等間隔にキレイに開けていたのですが、途中でめんどくさくなってしまい、適当にドリルでブスリブスリと開けていきました。
使ってみての感想ですが、もう少し底部の穴は多くても良いかもしれません。
こちらは外缶の穴。外気を直接取り込むための穴ですから、このサイズではチョッと小さいです。これからこの穴をひろげていきます。
この器具でグリグリと穴をひろげます。直径が1㎝位になるまで広げました。
合体
通気口を開けたところで、内缶用の缶詰を外缶のペンキ缶の中に入れます。
合体!!
ペンキ缶の穴の外径が少し大きいので、ペンチなどで内側に曲げて内缶が下に落ちないようにして完成です。
このストーブはとにかく簡単に作れるのが良いです。「ネイチャーストーブ 自作」とかで検索していただくと分かると思いますが、凝ったものになると本当に大変そうです。
このストーブであればDIYに不慣れな方でも30分ほどで作る事が出来ると思います。
燃焼の様子
先日、記事にもしたキャンプ場での試用の様子です。
ぶらりと散策しながら見つけた枯枝などの燃料で燃焼実験を兼ねて調理をしました。
内缶上部の空気穴部分から炎が上がっています。
枯葉など燃えやすいものを最初に入れて火を付けて、枯枝を少しずつ入れていくとみるみる炎が大きくなります。
この赤く揺らめく炎と、枯れ木がパチパチとはじける音、独特の焚火の匂い。ゆっくりとした時間の流れを楽しめるのもネイチャーストーブの醍醐味の一つだと思います。
ガスやアルコールなどに比べると火力は弱めで不安定ですが、それでもノンビリとアウトドアを楽しむのであれば十分すぎるものです。
火力は弱めですが、この通り、十分調理にも使えましたし、弱火でじっくり調理する格好になりますので、食材は柔らかくジューシーに仕上がります。
これが大失敗に終わったのならば、こんなことは思わなかったかもしれませんが、経済的なことから、ソロストーブの購入をあきらめて似たようなものを自分で作ってみたものの、こうも上手くいくと、本物のソロストーブを買いたくなってしまうから困ったものです…
これ、たぶん近々本物も買ってしまうパターンだと思います。
一つあればきっと災害などの非常時にも役に立つものだと思います。これからの季節は燃料となる枯葉や枯枝も豊富です。アウトドア好きの方、DIY好きの方はぜひ1度お試しください。
では、また。
※結局Solo Stove(ソロストーブ)買っちゃいましたw
Solo Stove(ソロストーブ)でうどん作ってみた【アルコールバーナー編】 - ヘソで茶をわかす
Solo Stove(ソロストーブ)で青竹の茶碗蒸し作ってみた - ヘソで茶をわかす
燃料も食材も山の恵み Solo Stove(ソロストーブ)で山菜の天ぷら作ってみた - ヘソで茶をわかす