最近、裏サンデーの「たくのみ。」で紹介されたお酒や料理で晩酌をするのが週末の楽しみになっています。
さて、先週水曜日(2016.1.16)の第11話ですが、正月で帰省していた主人公のみちるらが東京に戻り、みんな揃って初詣に行きました。そして、初詣で冷えた体を寄せ鍋と熱燗で温めようというの話でした。
良いですよね。熱燗。最近、急に冬っぽくなってきましたから温かい日本酒が恋しくなっていたところです。
でもさぁ、なんか、その取り揃えは普通過ぎねぇ?
いや、良いんですよ。熱燗&寄せ鍋、最高の組み合わせですよ。寒い冬にはバッチリですよ。マンガも面白かったですよ。着物のみちるは可愛かったですよ。
たださぁ、あまりにも定番すぎるというか、普通過ぎる組み合わせなので、特段新しい発見がないというか、興味とか、好奇心とかがくすぐられないというか…
でも熱燗は呑みたいので
色々書きましたけど、熱燗は呑みますよ。冬と言えば熱燗でしょ。寄せ鍋もやりましょう。一人鍋ですけど。
ただ、やはりこれだけではつまらない。一週間頑張った自分への御褒美の週末の晩酌ですよ。それなのに普通過ぎるでしょ、これでは。
何かなかったか。そして私は、冷蔵庫の奥から凶悪な奴を発掘した。
これだ。
自家製唐墨(からすみ)もどき。
正月用に作ったが乾燥が間に合わなかった奴が、良い具合に乾燥していた。(危うく存在自体を忘れるところだった…)
これなら熱燗にも合いそう。
唐墨(からすみ)とは
念のために説明。唐墨は、ボラの卵巣を塩漬けし、塩抜き後、天日干しで乾燥させたもので、長崎の唐墨が有名で、越前のうに、能登のこのわたと並び、日本三大珍味に数えられています。
名前の由来は形状が中国伝来の墨「唐墨」に似ていたためだそうです。
唐墨もどきの作り方
唐墨、呑兵衛にはたまらん美味さですよね。でも、さすがは日本三大珍味、高い!!
そうそう買えるものではありませんし、買ってもその高さから、勿体なくて少しずつチビチビと食べてしまい、結局あまり満足感を得られなかったりします。
「ならば!」と思い立って、それっぽいものを作ってみました。以下、材料と作り方です。
0.材料
- 魚の卵巣(今回はスズキの卵巣を利用)
- 塩
- 酒
1.魚の卵巣を塩に漬ける
1週間ほど塩漬けします。後程塩抜きをしますので、多めの塩でも大丈夫です。卵巣が痛むと嫌なので私はいつも卵巣が見えなくなるくらいの塩を使います。
塩漬けする前に卵巣の血管を針で刺して血抜きをしておくと見た目も味も良くなります。ズボラな私は余程血が多くなければそのまま漬けてしまいますが…
2.塩抜き
卵巣から水気が抜け硬くなっています。この卵巣を水で洗い、塩を落し、器に水を張って3時間ほど入れて塩抜きをします。途中、一度水を入れ替えます。
3.酒に漬ける
塩を抜いたらキッチンペーパーで水気をとって、今度は酒(日本酒よい)に漬けこみます。
ひたひたになるくらいに日本酒を入れ、そのまま1週間漬け込みます。
4.干す
干し網などに入れ天日で干すのが一番良いと思いますが、冷蔵庫でも乾燥させられます。天日干しだと凍ってしまいそうでしたので、今回は冷蔵庫で乾燥させました。そのため、乾燥に予定よりも日数がかかってしまいました。
冷蔵庫で乾燥させる場合は脱水シートを使うと速く、簡単に乾燥させられます。
5.完成
本来はボラの卵巣でつくるものですが、他の魚の卵巣でも美味しく作れます。今回はスズキの卵巣ですが、以前、タイとコイの卵巣で作ったことがあり、これは美味しかったです。あと、タラコでもつくりましたが、これも美味しい。
これが唐墨擬きになったスズキの卵。随分と安上がりな唐墨だと思う。
酒盛り
熱燗の準備は万全です。中身は髙天という岡谷のお酒です。辛口で美味いです。
そしてスライスした唐墨もどき。
切ってみると、中はシットリとしていました。乾燥させ過ぎたかと心配しましたが、良い具合です。皮を剥ぎ忘れましたが、魚卵が小さいのであまり気になりませんでした。
ただ、やっぱり見た目がイマイチですね。自分で食べる分には良いですが、他人に出す場合は血抜きはしっかりとやった方が良いですね。
日本酒に漬けこんでいるわけだし、当たり前かもしれませんけど、唐墨と日本酒は良く合います。絶妙ですね。止まらなくなってしまいます。
お茶漬け
そんなに呑んだつもりはなかったのですが、どうも最近は翌日にダメージが残っていることがよくあります。2日酔いって程ではないですが、チョッと食欲がない。軽く、サラサラと流し込みたい感じ。
そんなわけで、今日の朝食はお茶漬けでした。唐墨と言えばコレだと思っています。これも美味しい。
まだまだ唐墨タンマリあります。しばらくは楽しめそうです。
では、また。