山が続きましたので、今日は諏訪湖です。
湖畔公園から諏訪湖を眺めると女性の像があります。
この像、湖畔公園のシンボルなのですが、誰の像なのか知らない地元の方も多く、結構、間違えをお客様に教えてしまうタクシーの運ちゃんなんかもいます。
ってことで、諏訪湖に浮かぶ、謎の女性の像についてです。
謎のブロンズ像の正体は
花火大会の際に発射台となる人工島の初島と湖岸との間、諏訪湖に浮かぶように設置されている像がある。湖畔公園の整備の一環として茅野市出身の矢崎虎夫さんに依頼して製作された高さ6mの女性の像です。石像にも見えますが、ブロンズ像だそうです。
さて、では一体、だれをモデルにしたものなのでしょうか?
よく言われるのが湖衣姫(こいひめ)or由布姫(ゆうひめ)です。
どちらも同一人物で、諏訪惣領家の娘で諏訪家が武田家に敗れたのち信玄の妻となり、勝頼を生みました。実名が不詳であるため、新田次郎の小説『武田信玄』では湖衣姫(諏訪湖とそこに流れ込む衣之渡川に因む)、井上靖の小説『風林火山』では由布姫(ゆぶひめ(大河ドラマ版ではゆうひめ)などと作品によって違う名前で呼ばれています。
まぁ、確かにありそうな話ですが、違います。タクシーの運ちゃんらが間違えて教えるのは大体この名前です。諏訪の人でもこう思っている人はかなり多いと思います。私も子供の頃はそうだと思っていました。
あと、最近だと諏訪姫という方もいます。
なんか、行政も一緒になって売り込んでますから、無理もない勘違いかもしれませんが、どうみてもこのブロンズ像、こんなに可愛くないですよね。
正解は八重垣姫! って、誰だよ?
正解は八重垣姫(やえがきひめ)です。っと、言われて、「あぁ、なるほど」と思った方は博識ですねぇ。「誰だよ、そいつ」って反応の方の方がはるかに多いと思います。
八重垣姫は上杉謙信の娘で、信玄の子・勝頼の許嫁です。いま、「あれ?」っと思ったあなたは歴史通ですね。そんな史実はありません。これ、お芝居の中での話。
浄瑠璃や歌舞伎の演目の一つに「本朝廿四孝(ほうんちょうにじゅうしこう)」というものがあり、それを題材に造られたブロンズ像なのです。
ちなみに歌舞伎では、この八重垣姫は、女方の大役である「三姫(さんひめ)」の1つに数えられる役として有名だそうです。
この辺も書いてみたいとは思うのですが、今の私の知識では碌なものが書けそうもありませんので、もう少し勉強したのちに、そしてあと、歌舞伎&浄瑠璃も見たのちに書いてみたいと思います。
では、また。